はじめまして。看護師7年目のものです。
私は今まで7年間転職をしていますが、いずれも呼吸器内科/呼吸器外科病棟で勤務をしています。
もともとは緩和に興味があり、緩和の認定を取りたいと思っていました。
しかし、7年目になりキャリアアップについて考えた時、呼吸器疾患の認定分野があること、自分が一番興味があるのは呼吸器患者さん、家族の方に対する緩和ケア、とくに非ガンの緩和ケアだということに気づき、今後、呼吸器疾患認定看護師を取るべきか、緩和ケア認定どちらを目指していくべきか迷っています。
呼吸器分野自体とても好きで呼吸療法認定士は取得済みです。
呼吸器疾患認定看護師の方で緩和ケアの講習をされている方もいらっしゃいますが、
呼吸器疾患認定看護師を取得できたとしたらどのように緩和ケアに関わることができるかなど教えていただけると幸いです。
よろしくお願いします。
アドバイス
この度は、お悩み相談室にご質問をいただきありがとうございました。
JCHO福井勝山総合病院の慢性呼吸器疾患看護認定看護師、牧野富美枝と申します。
現在、内科病棟に勤務しています。日々、呼吸器疾患患者さんへのケアについて、患者さんとご家族を含めて、多職種と話し合いをしています。
また、アドバンス・ケア・プランニングや呼吸困難の緩和、QOLを考慮した退院支援など、病棟全体で取り組んでいます。
非がんの緩和ケアについて、興味をお持ちであるとおっしゃっていましたが、大変素晴らしいと思います。
非がんの緩和ケアについて、がんと比べると、非がんの対象者の多くは高齢者であること、予後の予測は難しいこと、緩和をするべき症状や方法が様々であることが挙げられます。
また、患者さんとご家族が、病気が死に向かうものであることを十分に認識することは難しいといわれています。
呼吸器疾患の代表である慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease:COPD)は、2017年の世界保健機関(World Health Organization:WHO)の「WHOファクトシート」によると、2015年に世界の死亡原因の第4位となりました。
また、呼吸器疾患における呼吸困難や不安は、がんに比べると十分に緩和されていない現状があるといわれています。
認定看護師の資格を取得することで、呼吸困難や不安に苦しむ患者さんとご家族に寄り添い、質の高い看護を実践することができると思います。
何より、患者さんとご家族にとって安心できる、心強い存在になることができると思います。
また、医師や理学療法士、管理栄養士、地域で患者をとりまくケア提供者などとのチーム医療を行うコーディネーターになる役割を担うことも、果たすべき役割であると認識しています。
最後に、私自身、福井大学看護キャリアアップセンターでの学びは人生の貴重な財産となりました。
呼吸器疾患分野に興味をお持ちであること、呼吸療法認定士の資格を取得されていることを活かして、慢性呼吸器疾患看護認定看護師を目指されることをお勧めします。